

自己の制作のコンセプトは,「存在の在処」である。それは,目には見えない感覚や記憶を,物質を通して可視化しようとする試みである。
造形のための主な観点として,「自然の力による秩序や摂理」と,そこに生じる「現象」というものに着目している。
時間の中に埋もれた記憶や,個と他との狭間に立ち現れる感覚。これらは絶えず消失,出現を繰り返している。流木に,硬質化されたテラコッタを組み合わせることは,時間の流れや記憶の痕跡を繋ぎ止め,あるいは再構築する行為であると考えている。
これらの行為は,「語られなかった」記憶を可視化し,その形を一つの「現象」として捉えることを可能にする。動物や人の姿を借りた彼らの姿は,その「存在」を,物言わぬ語り部として私たちに伝えるのである。
Profile
略歴
1996年 愛知県一宮市生まれ
2019年 三重大学 教育学部 美術教育コース 彫刻専攻 卒業
2021年 三重大学大学院 芸術系教育領域 彫刻専攻 修了
〜現在 学校法人三重高等学校 美術科教諭として勤務
三重県伊勢市「株式会社船谷ホールディングス」にアトリエを構え,全国で作
品の展示,販売を行う。
主な展示歴(2022年〜)
2022年 「ART FAIR −アートのある日常−」 西武池袋本店7階/東京(池袋)
2023年 「平松嵩児 個展」 翠波画廊/東京(京橋)
2024年 高松三越/香川(高松市),「みえ県展」 三重県総合文化センター/三重(津市),「第4回松阪カルチャーストリート」/三重(松阪市)
2025年 「松阪カルチャーストリートspin-off Exhibition」 あべのハルカス近鉄本店タワー11階 アートギャラリー/大阪(阿倍野),「SICF26」 青山スパイラルホール/東京(南青山),「平松嵩児 個展」 GALERIE JIN/神奈川(横浜)
その他展示多数